信州 伊那谷中川村 米澤酒造株式会社の手造りの酒 今錦

お酒造りの工程
 明治40年(1907年)、養命酒発祥の地と同集落である中川村大草にて創業。自然環境と良質の水に恵まれ、小谷杜氏による伝統の技法を継承し、和釜による蒸米・こうじ造り・木槽(きぶね)による搾りまで、出来る限り手造りの醸造を行っています。
精米 /玄米から白米へ
米の胚芽や表層部には、蛋白質、脂肪、灰分、ビタミンなどが多く含まれる。これらの成分は清酒の製造に必要な成分であるが、多すぎると清酒の香りや味を悪くするので、米を清酒の原料とするときは、精米によってこれらの成分をすくなくした白米を使う。ちなみに家庭で食べる米は精米歩合92%程度の白米(玄米の表層部を8%程度削り取る)であるが、清酒の原料とする米は精米歩合70%以下の白米が用いられている。


洗米 + 浸漬 + 水切り
洗米の後に、水に浸します。この浸し具合が重要となります。その日の気温、水温、米の温度によりお米の浸漬時間が決まります。必ずデーター通りに行くのではなく最終的には杜氏の勘が決めてです。


和釜による蒸きょう(じょうきょう)
創業以来、酒米に弾力が出る、味がのりやすいといったメリットを持つ和釜で、蒸米を行っています。現在、蔵で使用している和釜は50年物です。

蒸気の上がる甑の下に和釜がある。お米を炊くお釜の巨大版といえばよいでしょう。

蒸米するお米は酒母用米、麹用米、掛け米となります。


製麹(せいきく) /麹(こうじ)造り
麹室(ムロ)へ運ばれたお米(蒸し米)は均一に広げられ、温度管理され麹になります。ここでの温度管理作業はとても重要です。麹の出来次第でこの後の仕込みに大きく影響します。麹室(ムロ)は麹菌を繁殖させるため、30度以上の暑さ。蔵人は上半身裸となって作業に集中します。杜氏が台の上に運ばれた蒸米に麹菌を振ってゆき、そして、蒸米の温度をならすように床もみという米をほぐす作業をします。こうやって一晩置くと、翌日には真っ白に変わっています。又、床もみされて一晩過ごした後に酒母用の「酒母麹」とモロミ仕込み用の「掛け麹」の二通り造られます。


酒母(モト)造り
酒母を仕込むタンクに水と出来上がった酒母用麹と酵母を混ぜ水麹を造ります。そこに品温調整した掛米用の蒸米を入れて混ぜ酒母の仕込みは終了です。この後温度管理をして発酵させ純粋な優良酵母を増殖させます。この中には独特の芳醇な香味を与える家付酵母が含まれると考えられます。約2週間で酒母(モト)が完成し、本仕込みとなります。


仕込み /醪(モロミ)造り + 発酵
完成した酒母へ、仕込み水、掛け麹、蒸米を昔ながらの「三段仕込み」(4日を掛けて初添え→踊り(1日仕込み休み)→仲添→留添えと3回足してゆく)で仕込みます。これは酵母菌を疲れさせない為です。一度に沢山の量を発酵させようとすると、菌も疲れます。その為、「踊り」という、中休みをとって増殖をはかり、菌に無理をさせず100%の力で頑張れるような環境を作ります。

タンクに仕込まれた醪(モロミ)は低温でじっくりと日本酒独特の並行複発酵によって糖化作用とアルコール発酵が同時に進められてゆきます。醪(モロミ)の温度も始めの7℃ぐらいから発酵が活発になるに従い12〜16℃まで上昇し、発酵が落ち着き終了時には9℃ぐらいまで、下がります。

また醪(モロミ)表面の泡の状態も温度変化と共に変わってきます。蔵人は刻々と変わる泡の様子や香り、アルコール、糖、などの様子を注意深く見守ります。

仕込み /醪(モロミ)造り + 発酵の写真


木槽(きぶね)による搾り
創業以来、出来上がった醪(モロミ)から酒を搾るのには木槽(きぶね)を使用しています。現在使っている木槽(きぶね)は船大工に作らせたものです。長さ70\x{fffd}p、幅30\x{fffd}pの袋に醪(モロミ)を詰め、その袋を何層にも、木槽(きぶね)に横たえ重ねていきます。最後に重しを載せて圧力をかけて搾ります。最後のひと雫まで搾り取るのに48時間かかる根気と手間の掛かる作業ですが、搾った後の酒粕の味は今よく使われている機械とでは全く違ったものとなります。

木槽(きぶね)による絞りの写真


滓(オリ)引き + 濾過
搾りたてのお酒は時間が経つと二層に分かれます。上の澄んだ部分は清酒。下の白く濁った部分が、デンプンや不溶性のたんぱく質を含む滓(オリ)。滓は栄養素を多く含んでいる為腐敗しやすく、そのため酒質を変化させないように、滓を取り除く作業を滓引きと言います。取り除いた滓(オリ)はにごり酒として販売します。

しかし、 滓引きをした清酒には、まだ、微細な粒子が浮遊しているので、滓と酵母を取り除き、さらに清澄にして酒質の安定化のための濾過作業を行います。

この時点で一部瓶詰めして冷蔵貯蔵したものが生貯蔵酒となります。


火入れ
60〜65℃に加熱して殺菌する低温殺菌方法。熱湯の入ったタンクの中に写真にある蛇管を入れ、その中にお酒を通す。火入れは防腐剤を使わない、クリーンな防腐対策。殺菌以外にも、酵素の破壊による酒質の安定化、香味の調熟などにも重要な働きをします。


貯蔵
出荷までタンクで貯蔵します。この間に新酒が熟成され、新酒独特の荒々しい香味が消えて丸くおだやかな香味になります。


呑み切り
貯蔵中の清酒を少量採取して、火落ちの有無、熟成の具合などを調べます。


割水
原酒のアルコール度は20度前後あるために水を加えて飲用に合わせた市販規格のアルコール分におとします。割水しないものは原酒のまま販売しています。


火入れ瓶詰

蔵元見学が出来ます。
*事前にご連絡下さい。

*法律で未成年者の飲酒は禁止されていますので、当社では未成年者への酒類の販売はいたしておりません。